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ちょうど1週間前、横浜の友人に電話をしたさい、お米があと3合しかないのに手に入らなくて困ってるの、送ってもらえないかしら、と頼まれました。ふたつ返事で、すぐに近くのお米屋さんへ足を運ぶと、すでに同じようなお客さんが訪れていたそうで心得たもの。お米が20キロ入る箱を用意してくれました。関東地域の人々の買いだめは、お米まで、なんですね。 国内消費量が減っているお米。原油とちがい、余剰米は倉庫に眠っているでしょうから、なにがどう心配なのかわかりませんが、ともかく確保しておかなくちゃ、と思うのが日本人です。けれど、津波の被害を受けた東北の米どころで、ふたたび美味しいお米が採れるまでには、あと何年かかるかわかりません。元の水田に戻すには、莫大な人手とお金の投入が必要です。 それで友人には、はるばる関西に運ばれた、岩手の「ひとめぼれ」を送り出しました。お米がお店から消えるなど、これまで一度も、考えたことはありません。母のところからもらってきた無洗米で、いつものように作ったリゾット。こうして、質のいいお米がふつうに食べられることに、ありがたさをしみじみと味わって、いただきました。 (今回のリゾットは、母の育てたサフランと、わが家で育つセージをフィーチャーしました。若いセージの小さな葉に、昨夏収穫した乾燥セージもプラス) わたしはリゾットが好物ですが、さまざまな料理の味を口のなかで中和して一度消すという意味で、日本の白いご飯は優れものだとつくづく思います。 お米に限らず、食品が滞りなく供給されることが、これまではあたりまえでした。この災害では、原発という怪物との戦いも強いられており、放射線物質の汚染は、食物に留まらず水道水にまで広がっています。幼い子ども抱えるお母さんで水の買いだめをしなかったら、お馬鹿さんになりかねません。するなというなら、供給に保証して欲しいですよね? 東京では多くの大使館が一時閉鎖されているなか、ルース駐日大使が避難所を訪問。なかなか人間味のある方です。いっぽう、ロイターのウェブサイト上のブログに、「日本にお金を寄付するな」という記事が掲載され、論議を呼んでいます。それを書いたアメリカ人(多分?)のフィーリクス・サーモン氏の要旨は、「そもそも日本はお金持ちの国なのだし、お金の工面は自分たちでできる」、そのうえ「今、寄付を募っている団体は、どこへどんなふうにお金を使おうとしているのか、まだはっきりしていない」のだから、そんなお金があるなら「ニュースに出た被災地に限定せずに、もっとお金が必要とされるところへ広く分配する団体に寄付するべき」というもの。 たしかにこの問題は、慈善事業につきもののようです。寄付がどのように使われるか、システムがしっかりできてないところでは、その使途がうやむやになりかねません。国内の企業が大急ぎで苦労してかき集めた救援物資しかりです。必要としているところへ必要なものを届けるには、情報と動きを管理するところがなければ、善意を生かせません(スマトラ沖地震のとき、スリランカがそうでした)。どんな団体にお金を託すか、わたし自身も寄付するまえによく考えますし、サーモン氏のいうことにも一理あります。でもほんとに、日本はお金持ちだからお金の助けは受けるべきではない? サーモン氏の論理は、正しい? それとも間違ってる? いかが思われますか?
by serendipity_j
| 2011-03-23 22:45
| クッキング savoury
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