注文していたカメラの電池を、ようやくとりにゆきました。目に入って美しいと思った瞬間の、なにもかもを、カメラにおさめておきたくなるこの欲望は、物欲でもなし、所有欲でもなし…いったい何欲と呼べばいいのでしょう?
たとえば、公園の池に棲む鴨の夫婦のむつまじさ(ちょっと倦怠期かもしれませんが…笑)をパシャ。
一輪の睡蓮が咲く姿をパシャ。写真は、そのときのあたりの静けさを捉え、呼び起こします。
水のある風景は、とりわけ印象的。今日、電気屋さんへ行くときは日傘のつもりでさしていた傘も、帰りには雨傘になってしまいました。脇道にそれて歩くと、住宅街のあいだにある田んぼで、若い稲が雨に濡れていました。
すっかり初夏の景色です。震災から、三ヵ月が経ちました。被災地の方々の多くが、がれきの中から探し出したのは、思い出の写真でしたね。ともかく誰もが、カメラがないと始まらないような、そんな暮らしを送っています。