ずいぶん旅行をしていません。今、海外の、どこへいきたいかとたずねられたとしたら? それは、どこかの都市の蚤の市。ポートベローやクリニャンクールでの、出会いの面白さ。あのワクワク感が、ふと懐かしくなります。
過去に蚤の市に通って集めた品々も、その多くが消えてしまいました。そんななか、なんとか失くさずにいたこの小皿は、昔々、ロンドンのどこかの蚤の市で出会ったもの。鮮やかなナイルブルーのラインにひと目惚れでした。
古典的な、手描きの小花模様も可愛らしく、裏を見ると、
マーク(印?)も手描き。素性が最近気になって、よく似たマークをちょっと調べてみましたが、そこはやはり素人、どこでいつ作られた磁器か、結局わかりません。
ふだんはアクセサリー入れにしているこのお皿、気が向くと、お茶の時間のソーサーに。わたしが手にするまでに、どんな人たちの手から手へと、渡り歩いたのでしょう? そんなことを考えるのも楽しさのひとつです。