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カテゴリ:ファミリー( 10 )
ラストクリスマス #1(wrapping-up)
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あと2週間でクリスマス、という気が(今年も)まったくしない師走。これは年齢のせいなのか、状況のせいなのか、明るくない世の中のせいなのか?
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去年は、ほんの少しだけ、クリスマスらしい気分を味わったような気がします。母と、息子2人娘2人にも、クリスマスらしいプレゼントを贈りました。
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息子たちにはレンガ色の、娘たちにはネイヴィーのカシミアのセーターを。家にあった紙を使って簡単に、でもクリスマスらしく、ラッピングして…。
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あれこれ考えたり工夫したりしているときが、このうえもなく幸福に感じられるひとときなのです。今年はお財布にも気持ちにも、余裕なし(苦笑)。
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母の回復が思わしくなく、自宅ですごすことはとうぶん無理そう。心も宙に浮いた感じで、このままクリスマスと年末がすぎ、新年を迎えるのでしょう。

p.s.
高橋選手引退後、ひさびさにごひいきができたフィギュアスケート。メディアの話題はハニュウハニュウ(ファンではない)ですが、宇野昌磨選手(ファン)が、グランプリファイナルで2位です! 脚かえコンビネーションスピンなんか、満点の加点ですよ!! 、

p.p.s.
クリスマスカードがわりに紙にプリントしたアルファベットのツリー。じつはクイズになっています。さて、答えは?


ひさびさにコラムを更新。話題は、メイ首相をめぐるファッションと政治。あぶそる~とロンドンもよろしく。そしてよい日曜日を!

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by serendipity_j | 2016-12-11 12:12 | ファミリー | Comments(0)
月の神と紙の月
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秋は月がきれいです。わたしはよく、歩きながら太陽に向かってお願いごとをしますが、月はわたしの守り神だと勝手に決めています。

月を眺めては物思いに耽り、ギリシャやローマの神話に夢中になった思春期――月の女神とは、そのころからのおつきあいなのです(笑)。

ミラクルムーンは見られなかったものの、今月8日の満月(↓)はとびきり輝いていましたし、月のある風景(写真も)には、いつも心が奪われます。
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ところで、ボグダノヴィッチの映画で描かれたように、米国ではその昔、紙でできた月paper moon は、記念撮影につきものだったようです。

あ、そのまえに、ナット・キング・コールのが知られてますね。日本では、角田光代の小説で有名(わたしは、読んでないのですけど)。

吉田大八監督が映画化した『紙の月』が、東京国際映画祭で観客賞をとったり、宮沢りえが最優秀女優賞をとったり、なかなかの前評判です。
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そしてついに、本日公開されました。じつは、うちの娘+婿どの+ユーフォニアム奏者kanちゃんからなるlittle moa が音楽を担当してます。

サントラ盤も発売され、インストメンタルも含めて7曲担当し(たしか、そうだったような…)、4曲歌ってます。完成したのを聴くのが楽しみ。

12月4日には渋谷でライヴパフォーマンスをおこなうそうです(と、宣伝)。母としてではなく、仲間としていろいろと協力してます(ハハハ)。
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あぶそる~とロンドンもよろしく

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by serendipity_j | 2014-11-15 15:09 | ファミリー | Comments(0)
突然のhawaii土産
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先週の月曜日の朝、「昨夜ハワイから戻ったとこ、お土産あり」と娘からメール。何も聞いてなかったので、「お土産が届くまで信じない」と返信しました。

そのハワイ土産が、今日やっと届きました。娘のハワイ旅行は、「ひょっとしたら連れてくぞ」といわれていた社員旅行で、突然実現してしまったようです。
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詳しい話はまだ聞いてませんが、新婚旅行にも行けていないので、ダンナさまには気の毒な気がします。ま、彼にも何か素敵なお土産があったことでしょう。

で、わたしへのお土産は、バターミルク入りのパンケーキミックス。うれしいです。ダンナさまはパンケーキ好きなので、たぶん、自分の家用も買ったのでは?
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それと、ハイビスカス柄の缶に入ったクッキー。缶はこれくらい小さいほうが、絶対可愛いと思います。なかのクッキー4枚は、「ババと分けてね」とのこと。

ハワイへ行ったのはもう何十年も昔。最近は海にも水着にも興味がなく(苦笑)、最後に泳いだのはキューバのビーチ。8年前のちょうどいまごごろでした。
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パスポートはいつもスタンプだらけだったのに、今はパスポートさえもっていません。まして、どのビーチからもずいぶん足が遠のいてしまっています。

以前は、夏になれば「wanderlust」がうずうずしてきたものでした。そういえば、世界遺産になった富士山は、昨日山開き。憧れはするものの、あの混雑では…。
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そのかわり、子どものころ、東京の水道町の高台にある祖母の家から見た夕焼けのどきの富士山を、よく思い出します。これが歳をとるということでしょうか? 

ともあれ、ハワイも富士山の姿も思い出のなかでは現在形。あ、娘のお土産は愛用のクレンジングも↑。日本で買えません。遅い「母の日のプレゼント」だそうです。

Hau’oli lulai(happy july)!

p.s.
patti smith のアルバム『banga』をみすず書房のo氏にいただいたのですが、東日本大震災の犠牲者にささげられた曲『fuji-san』、いいですよ!


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フィギュア女子の安藤選手が出産していたのには驚きましたが、英国でも、ロイヤルベイビー誕生は間近です!
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by serendipity_j | 2013-07-02 23:30 | ファミリー | Comments(0)
父のビノキュラー
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今日は父の日。世の中のお父さんたちは、ふだん家族から直接感謝されることが、お母さんたちと比べると、えてして少ないようです。うちの父もそうでした。

家族のために精いっぱい努力し、67歳で逝ってしまった父に、わたしは照れ臭さのせいで最後まで「ありがとう」が言えず、親不孝な娘だったと思っています。
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父の写真は飾っていても、形見をもっていないことが長年気になっていて、先日、娘夫婦を義理の姉のところへあいさつに連れていったとき、ようやくもらってきました。

なにしろ、兄一家が実家を引き継ぎ、母が独り暮らしを始めたさいに、母は生活必需品以外を置いて出たので、何やかやが今も押し入れの中で眠っている状態です。
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兄が亡くなると、母ですら気になっているものを押し入れから取り出したいとは口に出せず、ましてわたしは遠慮すべき立場なのですが、思い切って切り出しました。

この双眼鏡は物心ついたときからありますから、形見としては理想的です。父がこれで何を見ていたのか記憶は曖昧ながら、野球観戦に使ったのはたしかなようです。
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当時の父は、外国製のカメラや腕時計など、今でいう高級ブランド品を輸入するハイカラな社風の商社に勤めていて、会社の野球チームにも所属していました。

野球の練習や観戦には兄を連れて行き、野球にも双眼鏡にも興味のないわたしは、家に置いてあるこの双眼鏡を見ると、広げたり縮めたりして遊んだものです。
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大きくなっても使う機会がなかった双眼鏡ですが、高校生のころ、双眼鏡のケースがなかなか可愛いことに気づき、バッグ代わりに持ち歩いたりしました。

あれから、時は流れ、カメラは大変化したのに、双眼鏡は基本的に昔のまま。それで、お隣の公園で野鳥を観察するたびに、父の双眼鏡を思い出していたのです。
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他界してずいぶんになり、毎日のようには思い出さなくなった父。いつも身近なところに形見があれば、感謝の言葉を心で言って、罪滅ぼしもできるかもしれません。

兄もまた、あまり感謝されないお父さんでしたが(笑)、夫婦で行ったユーミンのコンサートはこの双眼鏡で観たそうですから、兄の形見でもあります。大切にします。


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今回の話題は、6月1日に開幕した第55回ヴェネツィア・ビエンナーレです!
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by serendipity_j | 2013-06-16 14:08 | ファミリー | Comments(2)
ヨコハマ revisited #3(娘の結婚)
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今回の横浜再訪の日程は、じつは娘の彼氏くんご一家との会食の予定で決まりました。というのも、本日をもち、娘と彼氏くんは妻と夫になったのです。

また今日は、娘の面倒をみてくださった元義理の母の88歳のお誕生日でもあり、ふたりともお休みをとって、22日に婚姻届を出すことに決めていました。
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じゃ、それまでに家族が会わなきゃ、ということになり、総勢12人+あちらの妹さんのお子さん2人(英国人とのハーフ、可愛い!)が、わいわいと集まりました。

席ではお父さまから、「ほんとうは映画監督になりたかった」という意外なお話が出て、「どうしてならなかったの?」と初耳だった、妹さんの英国人のお婿さんから質問…。
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「ならなかったんじゃなくて、なれなかったのよ」とお母さま(笑)。そんな夢を捨て、かわりになられたのが検察官だったのですから、それもまた驚きです。

いまは夢がなかなか見られない世の中ですが、娘と彼氏くんは音楽をとおして知り合いました。ふたりで創るもののなかには、音楽が含まれています。
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横浜人になった息子夫婦も仕事は変わらず東京で、わたしも以前は東京に住んでいましたから、もしかしたらいつかどこかですれ違っていたのかもしれません。

それが今日から親類になったのですから、「縁」ですよね…。一堂に会した席は、彼氏くん、娘、そして息子のあいさつにほろりとさせられ、涙で締めくくられました。
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娘は仕事が忙しいときで、新婚旅行は未定。とりあえずこの週末はふたりで箱根へ。海外でのハネムーンのやり直しを夢みつつ、いまを乗り切るしかないようです。

ふたりきりでの式や、パーティもできたらしたい、と娘たちは思ってはいるものの、いまのところ何もかも未定。とりあえず写真だけは、ということで撮影も今日でした。
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日曜日、会食のまえにふたりとスタジオへ行き、撮影で着る衣装選びをしました。彼氏くんは着物が似合うタイプだし、娘も古風な花嫁姿に憧れていたので、着物に。

娘と選んだのがこれ(↓)。娘につけた名前の花とおなじ薄紫の糸を刺繍した、淡い色合いの金襴の色打掛です。それと、赤ふきに梅の文様のある、純白の白無垢。
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本番の写真はいかに――。というわけで、今日からわたしには、たのもしくて優しい息子がひとり増えました。こんな母親ですが、どうぞよろしくお願いしますね。

横浜で生まれた娘と、縁あって娘をお嫁さんにしてくれた彼氏くん、末永く幸せに。そして、マミー(元義理の母)、ありがとうございました+happy b-day!


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by serendipity_j | 2013-02-22 22:58 | ファミリー | Comments(6)
happy m-day!
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今日は「母の日」です。「父の日」はうっかり(ひょっとして故意に、だったりも?)忘れることがあっても、なぜか「母の日」のほうは忘れません。母がまだ健在であることの幸運。そして、自分自身が母親でいることの幸運。そのどちらか、あるいは両方に、あらためて感謝する日でもあります。

おかしなもので、たとえ女王さまでも大統領夫人でも、子どもをもてば母親としての悩みと喜びはみな同じ。母業ほど、苦労が多く、また報われる役割もないのでは? 「母の日」にサプライズがあったら素敵ですが、肝心なのは気持ち。母と子の絆をちょっと再認識してみる、絶好の機会なのです。

そう書くと、いいわけのように聞こえるかもしれません。スペシャルなことなどおよそしないわたしは、娘と心斎橋へいったときにバーゲン品のブラウスを買って(娘にはお皿をおねだり)、ラッピングもせずに母にわたしただけ。幸い、先月母に贈った純白の紫陽花がまだ美しく咲いていますし…。

でも、無類の花好きなのに散歩をしない母ですので、昨日、母の家へ向かう道すがら、咲いている花を摘んで、野草のポージーを作りました。うちのミニバラや苺、ナツメグゼラニウムのポージーは、自分でお祝いする「母の日」の花。ああ、やっぱり気持ちを表わすにはお花がいちばんですね。
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今年は、大震災でお母さんを亡くされた方、そしてお子さんを亡くされたお母さんと、大勢の方々がこの「母の日」に辛い思いをされていらっしゃることでしょう。でも、お母さんはすべての人の記憶のなかで、つねに偉大です。世界中のお母さんたちへ――happy mother’s day!

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by serendipity_j | 2011-05-08 11:52 | ファミリー | Comments(2)
紫苑
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いま、まさに花盛りの紫苑。もし自分に女の子が産まれたら、花の名前にしようと思っていたわたしは、娘が産まれたちょうどその時期に、実家の庭に咲いていた紫苑を思い出し、紫苑と名づけました。ロンドンに住んでいたとき以外は、うちの母が毎年、紫苑の花を送ってくれたものでした。

この名前、今でこそポピュラーになり、聞き返されることはなくなりましたが、かつては、宝塚のスターかスナックの名前ぐらいでしか耳にすることはなく、本人にとってはありがたくない名前だったようです。美しい漢字だけれど、書くには難しい漢字。しかも、「しおん」とはなかなか読まれにくく…。

それでも、響きはどことなくインターナショナル(というより国籍不明?)です。ロンドンに住んでいたころは、娘からの不満はなし。5歳のときには、アルファベットでじょうずに自分の名前を書いていました。わたしはそれが気に入り、記念に残しておきたいと考えたのが、カセットのカヴァーです。

押入れに積んだ、カセットテープの詰まった靴箱を開けてみると、そのなかにまだちゃんとありました。これを作った当時のロンドンでは、レコード店でもまだカセットが主流でしたし、ラジオから流れる曲を録音したり、cdをコピーしたりと、今とちがってパソコンで音楽を楽しむ時代ではなかったのです。
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だんだん身の回りから消えてゆくもの――紙独特の質感。昔は、こういう遊びができました。それにしても子どもの描く素朴な絵って、捨てられません。
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20+?年まえに描いた、最初のキリン。絵とともに筆跡を見ると、年をへて、だんだん上達しているのがわかります(今よりじょうずだった?)。
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古代より日本で栽培されている紫苑の花の、花言葉は「君を忘れず」――。今日はわが娘の誕生日でございます。お誕生日おめでとう、紫苑!
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p.s.
a0147281_1145447.jpg中秋の名月、予想に反して眺めることができました。その後、空模様は夜半をすぎて一転。未明にかけて雨が激しく降り、つづけさまの落雷で地響きがするという、ひどい荒れ模様となりました。










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by serendipity_j | 2010-09-24 11:26 | ファミリー | Comments(7)
adieu
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先週の土曜の朝、兄が他界しました。あと一、二週間、と主治医に告げられてから一週間にならないうちに…。昨年の「余命一年」の宣告以来、病魔との凄まじい闘いに何度も打ち勝ってきたので、今度もまた、家に戻ってくれるような気がしていました。呼吸の止まった十数分前まで看護師さんと話をしていたそうですから、本人も、まだ逝くつもりはなかったのでしょう。

亡くなる前日までそばにいられたので、心残りはありません。最初の数日は、身体を拭いたりお茶を飲ませたりのお手伝いもできたのが、ベッド脇に座って静かに本を読みながら、時折目をあげて呼吸をしていることを確認し、安堵する、そんな時間が、徐々に長くなっていました。それでも、目覚めているときの兄は、身体が動かなくてもいつもどおり。冗談をいい、家族を気遣い…。

金曜日、兄がわたしにいった最後の言葉は「明日は一時半でいいよ」。結局、ひとりで旅立ってしまった兄でしたが、ここ数年、少年野球のコーチをしていたため、日曜日のお通夜には、小学生から大学生までの野球少年を含め、予想もしないほど大勢――400人近く――の方々がきてくださり、淋しくないお別れができました。兄自身もびっくりし、喜んでいたことでしょう。

お通夜での少年たちの列は、延々とつづきました。遺影に向かって手を合わせるいたいけな姿に、涙、涙、また涙。妹として嬉しく、誇らしく、そして兄の偉大さを、初めて知ることに…。子どものころから、何かあるたびに駆けつけてくれ、いつも優しく、誰にでも、人一倍思いやりのあった兄。兄はわたしの支えでした。亡くした悲しさと淋しさは、とても言葉ではいい表せません。

兄の死は、最愛の息子に先立たれた母にとっても、わたしにとっても、これまでの人生でもっとも辛いできごとですが、心のなかに兄はいつもいますし、兄が亡くなったとは、思わないことにします――どこか、すぐには逢えない、遠い外国にでもいるのだと。けれど、この世では、もう二度と逢うことはできません。じゅうにぶんに愛されていた妹から、兄にしばしのお別れを…。

さよなら、お兄ちゃん。

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by serendipity_j | 2010-05-19 17:01 | ファミリー | Comments(2)
母の日
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たいていの子どもたちは、幼稚園や小学校で、母の日にはお母さんに感謝の気持ちを表現することを教わります。わたしも、まだ小さかったときに、兄とこっそり買っていたプレゼントをわたすと、母が嬉しさのあまり、泣き出したことをよく覚えています。わたし自身も、けんかばかりしていた思春期の息子から思いがけなくカーネーションを贈られ、隠れて(強がりなので)泣いたことがありました。

でも、この家族間での愛情表現というのが、日本人にとってなかなか難しい…。現に、わたしと母の性格は水と油で、子どものころは厳しかった母に叱られてばかり。母は兄だけを愛していて、わたしのことは好きじゃない、と思っていました。そんな母に育てられたわたしも輪をかけて愛情表現がへたな母親になってしまい、息子は、愛されてないとずっと思ってた、と今回の滞在で初めて聞かされました。

ところが、愛情を自然に表現する文化をもつ国の社会でも、子ども時代に感じた寂しさやうけた心の傷に起因する親子の確執は、多くの本や映画のテーマにもなってますし、これはユニヴァーサルのよう。だからこそ、母の日は(お花やプレゼントで照れくささも隠せる!)、母親と子どものあいだで気持ちを伝えあえる、またとないチャンス。愛を伝えたい家族を失ってからでは、遅すぎますから。

母の日を忘れたことのなかった世界一母親想いの息子なのに、もうその愛を伝えられないほど弱ってしまった兄を、今日これから、母と一緒に、病院に訪ねなければなりません。母にとっては、辛い母の日になりました。

happy mother’s day!

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by serendipity_j | 2010-05-09 09:22 | ファミリー | Comments(0)
結婚式
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師走の最初の日曜日をいかがおすごしですか? ここ大阪(京都と奈良の境)は、朝から青空が広がっています。空を見ると、三週間まえ、明治神宮での結婚式に参列していた、雲ひとつない素晴らしい秋晴れの日曜日がよみがえります。ところで、英語で、結婚することを「ひもを結ぶ tie the knot」と表現すると知ったとき、ああ、そういうことって普遍的なのね、と感心したものですが、じつは11月15日、その比喩どおりにうちの息子と息子の彼女が、神さまのまえで結ばれました。

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出逢いとは、まさに偶然のなせるわざ。でも、二人は大学時代に出逢い、一緒に住んでからもかれこれ五年経つので、本人たちもまわりの者も、この結婚式にはあまり感激がともなわないのにちがいないと高をくくっていたのです。予測は大はずれ。みな、たびたび涙腺がゆるんでしまうようでした。ささやかな式と披露宴でも、親しい人たちに祝福されて結婚するというのは、とても貴重で素敵なこと。それでも、たいてい花嫁さん側には夢があり、可能なら、それを叶えたいものです。

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事実、わたし自身、二十歳の夢見る乙女(失笑)のまま横浜の山手教会で式を挙げ、今思うと赤面しますが、当時はきわめてロマンティックな式の実現に悦に入ったものです。ところが今回、神前結婚の儀式の美しさを発見。平安神宮で式を挙げたわたしの両親の時代のように、今また神前結婚に人気があるときき、納得です。明治神宮の厳かさにくわえ、抜けるような青空の下に映える赤い傘――。このわたしも、神聖な気持ちにならなかったはずがありません。日本古来の美意識にあらためて感激しました。

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そして披露宴しかり。獅子に導かれて新郎新婦が会場に入り、ケーキカッティングはせずに鏡開きのみ。和洋折衷のレトロな建物に似あった、なかなかジャパネスクな演出でした。ともかく、崩壊家族出身の花婿の、その母としまして、お祝いにきてくださった方々の温かい気持ちに感謝するとともに、偶然出逢った二人が一生をつうじて、おたがいを尊重し、いちばんの存在となることを祈っています。なにしろわたしは、わがままがすぎましたから。(波瀾万丈物語は、いつかまたゆっくり…)

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P.S.
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by serendipity_j | 2009-12-06 11:24 | ファミリー | Comments(0)
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