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セレンディピティ ブログ
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大晦日とブエノスアイレスのコンフェッティ
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2004年の大晦日、わたしは南米のブエノスアイレスにいました。ブエノスアイレスはアルゼンチン(現地ではアルヘンティーナと発音)の首都。日本のちょうど裏側で、南半球の、奇しくも大阪とほぼ同じ緯度に位置する都市です。真夏に新年を迎えるのは生まれて初めての経験でしたので、毎年大晦日には、かならずその日のことを思い出します。
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ブエノスアイレスには5月から9月まで住んでいて、一度ロンドンに戻ってから、11月に再訪しました。ロンドンで仕事をしていた雑誌の旅行ページで、ブエノスアイレスを特集することになったのです。連日、ロケハンに取材に撮影にと市内を駆け回っていましたが、暑さと、オンボロ自動車の出す排気ガスにはほとほと閉口しました。
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クリスマス直前に、春から住んでいたアパートを引き払い、引っ越した先は、サンマルティン広場を見下ろすアパートの11階。ところが、交通の激しいサンタフェ通りに面しているため、早朝、車の音で起こされ、静かになるのは真夜中をすぎてから。でも、大晦日だけは、9時をすぎるとぴたりと止んだのです。あの奇妙な静けさ、今も忘れていません(夜中に花火があがりましたが)。
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車の音がほとんどしない元日の朝。朝陽がジリジリと照りつけるバルコニーに出ると、小さな紙切れがいくつも落ちていました。大晦日に、街中のサラリーマン/ウーマンたちが募った不満とともにオフィスの窓から撒き散らした、いらない書類やノートのコンフェッティ(紙吹雪)が、11階まで風で飛ばされてきたのです。
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あいにくその写真はありませんが、大掃除どころか、あとの掃除の心配など誰もしない、ブエノスアイレス中が紙だらけになる大晦日を、懐かしく思い出します。そして同時に思い起こすのは、アパートのまえに立つ露店で毎日のように買った、ジャスミン(といってもクチナシのことで、英語ではgardenia)の花の甘い香り…。早いもので、あれからもう五年も経ってしまいました。

ここ、近畿地方の真ん中は風が強いものの、本日も晴天なり。
みなさん、どうかよいお年を!


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by serendipity_j | 2009-12-31 12:00 | buenos aires | Comments(0)
冬苺狩り(unrealised)
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冬の寒い時期に、ルビーのような実をつける冬苺を、ごぞんじですか? 林のなかで下草のようにして生えているので、枯れ葉に埋もれていることが多く、気がつきにくいかもしれません。冷たい風が頬をさす年末の公園で、お節の飾りに使う羊歯の葉を採っていたとき、ハート形の葉の下になっている小さな赤い実を見つけ、思わず小躍りしました。
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調べてみると、冬苺という名前の低木であることがわかりました。苺といってもイバラのようにとげをもつ、木苺の仲間です。さらに調べると「食用になる」とあり、さっそく冬苺狩りを計画。翌朝の大晦日に、小雨のそぼ降るなか、なんとか片手にいっぱいになるぐらいの冬苺を摘みました。あまりに小さい実なので、もち帰った実から赤い粒だけをより分けるのも、思いのほか骨が折れる作業でした。
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お砂糖を入れ、弱火で煮て、ようやくできたジャムは、赤ちゃんのこぶしほどのグラスにたったの半分。クレープを焼き、クレムフレーシュ(サワークリーム)とともに味わうことにしました。 voilà, crêpes au coulis de framboises d’hiver et crème fraîche ――お味のほうは、たしかにラズベリーに似ていますが、やはりどこか野生の味がします。
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この冬苺狩りを、わたしだけの大晦日の行事に! そう誓ったのは二年前のこと。昨年の暮れは、三月出版のの初校がでたため、年末から年始にかけて校正にかかりきりで断念。今年こそは!! と思っていたところ、気候のせいなのか、今年は実のつきかたが芳しくありません。ひとりじめするには気が引けます。年末行事にはなりませんが、もう少し待つことにしましょうか…。

泣いても笑っても2009年はあと三日。今日の午後、滞在中お喋りのしどうしだった息子たちが東京へ帰ってゆきましたので、わたしは明日から、のらりくらりとお正月の準備をはじめます。

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by serendipity_j | 2009-12-29 19:49 | クッキング preserve | Comments(0)
師走の京都 その2 (錦から八坂神社へ)
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クリスマスが終わるやいなや、全国一斉に年末モード。先日の〝娘と歩く京都〟後編の最初の訪問先が、年末にふさわしい日本の風景、でした。「京都の台所」と呼ばれるこの市場、買い物客よりも冷やかし(観光)客のほうが多いとはいえ、食文化も京の財産のひとつ。京都ならではの食材が並んでいます。
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右に左にと目を向けると、お節に欠かすことのできない黒豆や京野菜が…。娘には、かぶらに目がない父親へのお土産に千枚漬けをもたせることにし、自分たちの夕飯のおかずには、生湯葉は大好きだけど生麩を食べた記憶がない、という娘のために生湯葉ではなく生麩を買いました。
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錦小路を往復したあと、新京極の天神さんを素通りしては帰れません。錦へくるとかならず、奥のちょうちんに吸い寄せられるようにして鳥居をくぐってお参りします。そしてふたたび四条通りへ。人の流れに呑みこまれるようにして祇園に出ました。
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南座のまえはすごい人だかり。顔見世興行の夜の部が、ちょうどはじまる時間だったのでしょう。ここまでくれば、こうごうしい、というよりは朱と金のきらびやかな八坂神社がまっすぐ目に入り、さらに足を延ばすことになります。
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知恩院、円山公園、八坂神社と、このあたりだけは子どものころからよく歩いていたので、わたしにとって懐かしさを覚える界隈です。階段をあがって道なりに進み、ガランガランと鈴を鳴らしてお参りの真似事。初詣の人出、想像しただけでひるみます。
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終点は甘味処でした。抹茶パフェが、娘と二人の祇園散策の定番です。今回はちょっと気分を変えて、都路理ではなく、小石のシフォンパフェ。ただし、師走の京都では寒さに震えながら…。
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その娘は先週の日曜日に東京に戻り、昨夜から息子夫婦が滞在中。ブログの更新もままなりませんが、久しぶりに賑やかな年末です。二人もこの火曜日には東京へ帰るので、あすは京都へお墓参りの予定。この年の瀬を、みなさまはいかがおすごしでしょうか?

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by serendipity_j | 2009-12-27 16:30 | 京都 | Comments(0)
one day till christmas!
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クリスマスまで日めくりになった暦、アドヴェント・カレンダーも、ついにあと一枚。といっても日本では家族や仕事の都合で、昨日の祭日かイヴの今日、ひと足早くクリスマスを祝う方も少なくないようです。クリスチャンではないのですから、問題ありません(?)。大事なのは、暮らしにどうメリハリをつけるか、恋人たちがいかにロマンティックにすごせるか、子どもたちにサンタさんを信じさせてあげられるかどうかです。願いごとが叶わなかったり、叶えてあげられなかったりすることだって、多々あるでしょうけれど。

この時期、〝メリー〟ではなく、たいてい〝ハッピー・クリスマス〟というイギリスのクリスマスが恋しくなります。でも、あちらのクリスマスはいわば日本のお正月。ふだんばらばらに暮らしている家族が、遅くともイヴの夜(イギリスではクリスマス当日の交通機関は全面ストップ)には帰郷し、みんなでご馳走をいただきながらお喋りに興じる日。とはいえ、じつはこのわたしも、昨夜母とふたりでクリスマスのお祝いをしてしまったので、本番の明日は、LAの友人から届いたばかりのCDを聴きながら、あえて(!)ひとりきりの静かなクリスマスをすごします。

そして昨日も今日も、ウェブ上にアップされるクリスマシーなイメージを探しては愉しんでいます。英国ガーディアン紙の「雪の結晶」は今年も復活していました。ギャラリーはこちら

みなさん、どうぞ素敵なクリスマスを!


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by serendipity_j | 2009-12-24 10:05 | miscellany | Comments(0)
クリスマスツリーの思い出
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公園を歩いていたとき、植木屋さんが梯子にのって、樹木の剪定をしているところにいきあいました。バッサバッサと落ちてゆく枝に目を向けると、モミの木によく似たイチイです。植木屋さんに断って、小枝を二本ほどいただいて帰りました。さて、これをどう料理しようか、と迷うのも愉しみのうち。針葉樹はどれもいい香りがします。この香り、どうも遠い昔を思い出させる香りのようです。

それは、中学生だったわたしの部屋に飾ったクリスマスツリーの、あの香りでした。本物のモミの木を買ってもらったのは、あとにも先にもそれ一度だけ。わりと大きな木で、庭に植えてみたものの枯れてしまいましたが。自分の子どもたちには、2メートルもある組み立て式のツリーを毎年飾っていました。雰囲気は申し分なかった半面、今思い出すのは、残念ながらビニールの匂いです。

クリスマスの近づくロンドンで、地下鉄の駅前にお目見えした露店に並ぶモミの木。そして年が明けエピファニー(イギリスではお祭りはありません)が終わると、家の門のまえに横たえられ、回収車を待つご用済みのモミの木…つぎからつぎへとクリスマスの記憶を呼び戻す香りをかぎながら、イチイの枝とティーライト用の赤いグラスで、ほんとうに久しぶりに食卓を飾ってみました。
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今日は冬至。ゆず湯のしたくもありますが、みなさんのクリスマスの準備は、大詰めですか?

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by serendipity_j | 2009-12-22 10:34 | インテリア | Comments(0)
師走の京都 その1(龍安寺から四条河原町へ)
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娘がくると、かならず二人で京都へ出ます。金曜日、空気がぴりっと冷たく、ひどく寒い日でしたが、龍安寺へいきました。着いてみると、屋根の葺き替えで本堂が工事中とわかり、少々落胆。足場が組まれ、石庭と方丈の完璧な調和を乱されたような気がしないでもありません。
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それでも、枯山水の発する緊張感は健在でした。娘もわたしも、それぞれ子どもだったころに龍安寺を訪れているのですが、石の庭が美しいとは思えなかったはずで、大人になったことが嬉しくなります。ただ、こちらの枯山水は大徳寺や東福寺のものとくらべて地味、というのが正直な感想。
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だからこそ土塀の微妙な色合いがきわだち、瞑想(単なる鑑賞でも)の深さもますのでしょう。龍の襖絵(昭和になって描かれたもの)にも、吾唯足知と彫られたつくばい(というのだそうで、これはレプリカ)にも「心」があり、また、「形」としての、無駄をそぎ落とした禅のミニマリズムに圧倒されました。
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朝から冬らしい青空が広がった日の、穏やかな時間を禅寺ですごし、ぺこぺこのお腹で四条河原町に戻ったときはすでに二時すぎ。まっすぐ、志る幸ののれんをくぐりました。娘のおごりで、利休弁当をいただき、評判どおりのお味噌汁の美味しさに感激です。
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四条通りに出ると、八坂神社の向こうに、半分だけ陽のあたった山が迫って見えました。転勤族だった父のせいで根無し草育ちですが、三条神宮道で生まれたわたしは、東の山々を見上げるたび、ああ、帰ってきた、そんな気がします。底冷えのする師走の京都。おつな一日でした。
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by serendipity_j | 2009-12-20 12:00 | 京都 | Comments(0)
公園は冬色
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東京から娘がやってきました。娘の場合、そしてわたし自身の場合もそうでしたが、生まれ故郷でもなく育ったわけでもない土地の「実家」での滞在は、ちょっとした保養気分を味わえているかもしれません。都会暮らしのストレスから解放され、のんびり読書をしたり…。訪れるたび、ご近所を探検し、お馴染みの場所がふえ、戻ってきたときには故郷のような懐かしさも覚えるようです。
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娘が到着した日、まずはひとしきり話をしたあと、二人で公園を歩きました。まるで娘が冬をつれてきたかのように、急に気温が下がった午後、公園はいつもより人影が少なく、あたりはすっかり冬景色でした。木の葉も草も花も枯れ、華やかさとは裏腹の、侘び寂びにつうじる色の妙…。冬ざれの公園も、風情があっていいものです。
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水鳥が集まる池の入り江に面した、お気に入りの場所へ娘を連れてゆきました。ニンジン色に染まった木立は落羽松、俗名で沼杉です。うちの娘は植物の名前を覚えるようなタイプではないと知りつつ、羽に似た葉が落ちるため、その名前がついているの、と教えました。外国にでもいるような景色を堪能したあと、娘はわたしと別れて、自分の好きな散歩道に向かいました。
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数年前、「終の住処」となるかもしれないわが家をもつ気になれたのは、公園がお隣りだったからでした。東京やロンドンに住んでいたときには、美術展やオペラなど、文化的な刺激が絶えずそばにあったのに、今はカルチャーではなくネイチャーに親しむ生活。どちらがいいとはいえませんが、もうこの公園なしには、生きられないような気がします。
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by serendipity_j | 2009-12-17 21:25 | 四季 | Comments(0)
野に遊ぶ
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運動のために毎日お隣の公園へゆき、3キロあまりを早い速度で歩きます。歩きながら、なにかに出逢わないか(タヌキの親子にばったり出逢ったことも)、なにか落ちてやしないかと目をこらしているので、道草ありの運動です。このアメリカセンダングサも、咲いているときは気にもならなかったのに、枯れた姿に妙に惹かれ、二、三本手折って持ち帰りました。
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そのそばに植えられた、ずっとメープルだと思っていた木が、じつはフウ(楓)の木だと知ったのは、ついこないだのことです。この木、楓であって楓にあらず。人を惑わす「風の木」なんです。秋風が吹くごとに、ピンクからバーガンディ色へと、息を呑むほど美しく紅葉するのに、カエデの仲間ではありませんでした。道理で、プロペラ形の種子がどこにも見あたらなかったはずです。
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そういえば、イガのような、ちょっとユーモラスな実が、木のまわりに落ちていました。昨日は、そのフウの実を手に持てるだけ拾って、家に帰りました。これまでの戦利品、クヌギの実やマメアサガオの蔓と一緒に下駄箱のうえに並べ、なかなか野趣でいいじゃないの、とこれまた満悦至極。日本独特の野の趣を愉しむ伝統は、守らなければなりませぬ。こんなフウにでも(笑)。

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by serendipity_j | 2009-12-15 15:46 | weed | Comments(0)
イギリスの田舎で
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お天気、つづきませんね。まるでイギリスのよう。そう、数年まえのちょうど今ごろ、クリスマスが近づいていたときのことです。ロンドンに住んでいたわたしは、ひと足早く休暇旅行に出る知りあいの家の、留守番をしたことがありました。ロンドンから西に車を走らせ、ほんの一時間で到着する別世界。街の喧騒を逃れ、静かな田舎でひとときをすごすのは、ロンドナーの憧れです。風光明媚なバークシャーでクリスマスの雰囲気を味わえるとは、願ってもない申し出でした。
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鹿の棲む林と草地に囲まれたその家は、なだらかな丘の中腹に立ち、客室の窓から眼下に競馬場が一望できます。どこもかしこも、カントリー・リヴィング誌で見るようなインテリアに、溜息がでました。でも、もとは粗末な納屋だった、といったら、信じますか?
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家の持ち主、ジョナサンは、敷地内にある鳩の飼育小屋だったところも、エレガントな住居に改造しましたが(翌春、わたしはそちらにも滞在)、どちらの家も重要文化財建造物に指定されているため、壁のレンガのひとつひとつに番号がつけられているのだそうです。
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いっぽう、住人たちの留守中、二匹の犬を散歩させるのがわたしの役目。イギリスの芝生は冬でも枯れずに青々とし、思わず犬と一緒に駆けまわりたくなります。が、うわべの美しさにはご用心。ぬかるんでいて、一歩踏みだすのにも苦労し、ブートキャンプ並みの過酷さでした。みなさん、イギリスの田舎で冬休みを送られるときは、長靴をお忘れなく。

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by serendipity_j | 2009-12-13 10:03 | london | Comments(0)
花より果実
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花を買う。考えただけで胸が躍りませんか? そしていつも食卓を花で飾る。そう、たった一輪の白いガーベラでも…。それが、なかなか実現できないでいます。先日亡くなってしまった加藤和彦さんが、ずいぶん昔に出版された本に、「もしも全財産が100円しかなかったとしても、僕はカップラーメンなんか買わない。花を一輪買う」とありました。ところがつい、お花を買うつもりのお金が、食べ物に化けてしまいます。
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それでわたしは、もうずいぶんまえに主義を変えました。食卓にはいつも果物を盛ったボールを、に。果物は、花に劣らず眺めて美しく、華やかで、しかも食べられます。花より団子ならぬ、花より果実です。事実、二、三日まえスーパーでザクロが目に入り、迷わず買って帰りました。毎年ご近所のお庭で実るザクロはすでに朽ち果てていますが、これはアメリカからの輸入品。さっそく、洋ナシとチーズとアヴォカドをあわせて、サラダを作りました。
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ザクロの酸味、洋ナシの甘味、そして野菜の苦味との相性も、なかなかのよう。これにあうヴィネグレット(ドレッシング)は、サラダ油とレモン汁、塩とコショウ、そして粒マスタードを混ぜるだけなので簡単にできます。かつて、ささっとヴィネグレットを作ってしてしまうフランス人に驚きましたが、習慣になりさえすれば、面倒でも難しくもありません。また、ザクロは、干しブドウや柑橘類を入れた甘いクスクスにもあいます。
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ルビーのように透きとおったザクロの種は、目を愉しませてくれる食材です。レシピいろいろ調べてみました。結局は、そのまま料理に使うか、つぶしてソースにするか、グレナデンシロップにするか、の三とおり。それならいっそ、プレーンなヨーグルトと一緒に食べるのがザクロの王道? それにしても今年は、果物が安くて美味しいので幸せです。いつもはちょっとお高い洋ナシも。でもこれ、豊作のおかげだけでなくデフレのせい? 
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ともかく、秋からわたしの食卓にたびたび登場しているのが、柿と大根のサラダ。こちらはおしょう油ベースのヴィネグレットで。じつは悔しいことに、自家製よりも味のいい市販品があります(笑)。いっぽう、柿とリンゴと洋ナシとザクロで作った秋フルーツのサラダは、前菜としてそのままでいけます。もの足りないというときはバルサミコ酢をかけたり、蜂蜜かメイプルシロップ、あるいはヨーグルトか生クリームであえるとデザートにも。
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今年は暖冬と聞き、喜んでいるわたしですが、その温暖化の影響で、近い将来、思うように果物が手に入らなくなるかもしれないというニュースを耳にしました。実をつける時期が変わってきただけでなく、さまざまな変化が現れてきているのだそう。しかも、冬が寒くなければ、春に花をつけなくなるらしく…なら大変、暖かい冬を歓迎していられない! 今、COP15が開催中ですが、地球の将来に、ますます悲観的になる今日このごろです。

ロハスな週末を!

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by serendipity_j | 2009-12-11 11:16 | クッキング mixed | Comments(2)
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