Top

セレンディピティ ブログ
by serendipity_j
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
カテゴリ
about blog
四季
花 indoor
花 park
weed
ワイルドライフ
クッキング sweet
クッキング preserve
クッキング savoury
クッキング mixed
foodie
インテリア
ファミリー
book
デイアウト
旅行 domestic
旅行 overseas
京都
london
buenos aires
berlin
月曜日の白
miscellany
タグ
(204)
(99)
(84)
(83)
(83)
(83)
(80)
(77)
(76)
(76)
フォロー中のブログ
イギリスからヒトリゴト
Botanic Jour...
Happy Days
身の丈プライスインテリあん。
日々是手帖
倫敦のハムステッド・ヒースから
花屋の嫁 ~手仕事ある暮らし~
Harvest Moon
laboratorio ...
花と暮らす店 木花 Mocca
LA PURAROMA ...
石ころコロコロ
SPICE-Kiss
Kuechennachr...
on the Table
ライフログ
最新の記事
"hygge" ティータイム
at 2017-12-12 23:23
冬将軍の到来で紅葉は“最終章”
at 2017-12-06 22:14
霜月のセレンディピティ
at 2017-11-30 22:39
終盤に近づく紅葉“第三章”
at 2017-11-26 12:35
味覚の秋(寒さは冬のようだけ..
at 2017-11-22 21:01
記事ランキング
以前の記事
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 04月
2017年 03月
more...
ブログジャンル
画像一覧

design by shion

タグ:白い花 ( 76 ) タグの人気記事
霜月のセレンディピティ

a0147281_22300473.jpg
霜月が終わります。巡る月日の、なんという速さ! これは、歳のせいなのかもしれませんが…。ともかく、2017年もあとひと月です。

a0147281_22302142.jpg
きのう、公園で摘んだ野草。ワルナスビもまだ咲いていました。

a0147281_22301412.jpg
a0147281_22301750.jpg

蝶を見たのは13日で、コオロギの声を最後に聞いたのは25日。

a0147281_22302418.jpg
このガクアジサイは遅咲きのようです。晩秋になっても咲きます。

a0147281_22302987.jpg
a0147281_22303246.jpg
茜色の陽が沈むと、瞬く間に夜の帳が下りるようになりました。

a0147281_22303622.jpg
a0147281_22303989.jpg

ことし最後の月に、思いがけない幸運が、見つかりますように…



あぶそる~とロンドンもよろしく。


にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ
[PR]
by serendipity_j | 2017-11-30 22:39 | 四季 | Comments(0)
十三夜と紅葉“第一章”

a0147281_23045555.jpg

霜月のはじまりに美しい十三夜が見られるとは、なんという幸運。十五夜のお月さまは、台風シーズンのせいで見られないことが多いのです。月見に紅葉狩りと、秋ほど風流な季節はありません。子どものころ小倉に住んでいたときに、町内の子ども会の遠足で、母親たちもみなそろって大分の耶馬渓へいったことを、ふと思い出しました。空気が澄んで散策にもってこいのこの季節が、いちばん好きです。夏が去ってもシジミ蝶はまだ居残り、わたしの「ゴドー」(モズ)も帰ってきました。

a0147281_23050242.jpg
a0147281_23050543.jpg
a0147281_23050893.jpg
昨夜は気温が5℃台まで下がり、一時的に忘れていた冬の寒さを思い出しましたが、夜の気温が下がるにつれて、紅葉が進みます。

a0147281_23051283.jpg
a0147281_23051475.jpg
a0147281_23051895.jpg
それでもまだ、夏と入り交じったような秋の色彩。ただ、空の青さのトーンがちがいます。空気と光が、ちがううせいでしょうか?

a0147281_23052136.jpg
a0147281_23052466.jpg
a0147281_23052760.jpg
ほぼおなじ時間に公園のいちばん高い場所に行って、360度見渡し、西の空に傾いた夕陽を眺めるのが、日課になってしまってます。

a0147281_23053062.jpg
a0147281_23053351.jpg
a0147281_23053626.jpg
おなじルートで、毎回どうしても足を止めてしまうのが、白い秋明菊です。でもきのうは、目立たない茶の木の花を見に、寄り道を。

a0147281_23053973.jpg
a0147281_23054226.jpg
a0147281_23054554.jpg
待ちわびた秋! ところが勘違いして秋に咲く桜やスモモを見るのは、最近は珍しいことでもなく…地球の温暖化は止まりません。

a0147281_23054837.jpg
a0147281_23055028.jpg
a0147281_23055485.jpg

あぶそる~とロンドンもよろしく。


にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ


[PR]
by serendipity_j | 2017-11-01 23:11 | 四季 | Comments(2)
秋、すこしずつ

a0147281_22271779.jpg
またまた雨。台風SAOLA が近づいています。先週末、日本列島を襲ったスーパー台風LAN は、雨はさほどひどくはなかったものの、暗くなってから吹き荒れた恐ろしいほどの強風。臆病な母がもし生きていたら、怖くて一睡もできなかったことでしょう…。案の定この風が、わたしが公園の隣に住みはじめてから最大の被害を、公園の樹木にもたらしました。


雨のあがった月曜日、さっそく公園へ。折れて落ちた椎の木の枝が散歩道を埋め、月桂樹や松の倒木が横たわり、ぽっきりと折れたユーカリの大木のまだ湿った幹があらわになり、45度に傾いた背の高い糸杉など、多くの木々の無残な姿を目の当たりにして悲しくなりました。今月に入って戻ってきていた野鳥たちは、あの風のなかでどうしていたのでしょう? 


公園では危険な箇所が優先的に片づけられ、散歩道から赤いコーンがほぼ消えた木曜日は、素晴らしい散歩日和。ようやく、「黄昏の国」らしい10月の景色を見ることができます。あちらこちらで木々の紅葉が進むいっぽう、花壇にはまだ夏の花が咲いているものの、花びらの彩はずっと深く、茎や葉には赤い水彩絵の具を混ぜたような秋色に変化しています。

a0147281_22272192.jpg
a0147281_22272499.jpg
a0147281_22272798.jpg
a0147281_22273033.jpg
a0147281_22273359.jpg

一日が短くそして影が長くなるこの季節の、温かい夕陽を浴びた秋明菊。白い花びらがうっすらと茜色に染まって…。

a0147281_22273653.jpg
a0147281_22273991.jpg

美しい草や木に目移りしていると、あっというまに陽が沈んでしまいました。夕焼け空を背景にいっそう赤く燃える沼杉。

a0147281_22274209.jpg
a0147281_22274596.jpg
a0147281_22274707.jpg

花とおなじくきれいな色の葉を見て、「秋は二度目の春」と言ったのはカミュ。空の高いところを見あげると三日月が…。

a0147281_22275021.jpg


P. S.

秋だけど春、というイメージにぴったりのERDEM がコラボしたH&Mキャンペーンヴィデオ。バズ・ラーマン監督が製作。ロマンティックで野性的で神秘的な花の世界に、体操の白井選手似(?)の青年が登場!


あぶそる~とロンドンもよろしく。


にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ


[PR]
by serendipity_j | 2017-10-28 22:55 | 花 park | Comments(0)
土、鉄、ガラス、そしてラタン
a0147281_12434815.jpg
またもや雨。外に出られない日は家の片づけでもしなさい、ということなのかもしれません。母の住まいから持ち帰ったたくさんの遺品(山のようなアルバムや、まだ時を刻みつづけているのでどうしても捨てられなかった秒針のとれた置時計など)は、ふだん使わない北側の部屋のいっぽうの壁に沿ってずらりと並んだまま。

これを全部しまうには、まず押入れの整理をしなくてはならないので、もう数か月のあいだ気が乗らずに足踏み状態です。ただ、気に入って持ち帰ったものだけは、さっさと場所を見つけておさまっているのも事実。たとえば、おそらく昔は、母がぬか漬けをつけていたと思われるふたつの壺は、南側の客間に並べてあります。


この壺は、母の住まいでは半ば打ち捨てられていました。洗ってみると、なかなか味があって美しく、捨てられなくなってしまったというわけ(笑)。籐の椅子もその客間に置き、ときどき座っています。着物が入っていた昔懐かしい柳行李は、古典柄西陣織の帯1本を除くすべてを寄付したあと、保存する衣類を入れて押入れに。

a0147281_12435471.jpg
a0147281_12435988.jpg
a0147281_12440478.jpg
和室は床の間があるとサマになるのですが、とりあえず壺を置いたデスクに、鉄瓶やガラスの花器なども集めてカタチづくり…。大昔、(「クロワッサンの店」の大ファンだった)ママ友にもらった篠竹の弁当籠も、久しぶりに手に取ってみました。数年前、亡くなっていることを知ったので、これが彼女の形見となりました。

a0147281_12440906.jpg
a0147281_12441442.jpg
a0147281_12441943.jpg
陶器の土、鉄、ガラス、ラタンや竹など、部屋に自然素材が増えると優しい雰囲気になり、(折衷主義ながらも)和風の空間にいると気分も変わるので、いまではこの部屋でお裁縫をしたり読みものをしたりしてすごすようになっています。ここには絶えず四季折々の花をドサッと生けていたいところですが、ま、それは、夢のまた夢。

a0147281_12442582.jpg
a0147281_12442906.jpg
雨で投票率が気になる衆院選、いよいよ安倍政権に審判が下ります。すでに期日前投票をしたわたしは、心のなかで「アッベヤッメロ~」を繰り返しながら見守っておりますけど、エダノンの街宣中継をいく度となくウェブで観て、米大統領選でのバーニー・サンダース旋風のような、草の根的なうねりと支持者の熱さを感じました。

というのも、国会で解散宣言したさいの「バンザイ」、ウグイス嬢による甲高い声での「お願い」の連呼、党首を筆頭にまったく有権者の心に届かない演説の言葉…こういう選挙にはほんとうに辟易。そこいくとエダノンの党は違うんですよ、ごらんになられましたか? とはいえ大勢は、現政権をヨシとするのかもしれません。


今回も、自分の国の方向性を修正できるチャンスがあることに気づく人が少なかったとしても、(ハリケーンですべてを失った被害者に向かって「have a good time!」と声をかけたりする)常軌を逸した人が率いている米国や、言論の自由のない中国、北朝鮮、トルコ、ロシアよりは、日本はまだずっとマシと思うべきなのでしょうね。



あぶそる~とロンドンもよろしく。


にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ

[PR]
by serendipity_j | 2017-10-22 12:58 | インテリア | Comments(0)
曼殊沙華、またの名をスパイダーリリー

a0147281_16192014.jpg

きょうもニッポン(といっても体験してるのは近畿地方)は朝から晴れ渡っています。きのうは、えもいわれぬ美しい秋の日でした。昨年の秋はどうしたことか見ごろを逃してしまった彼岸花、あるいは曼殊沙華。わたしはお彼岸に咲くこの花を、お墓とリンクしたイメージを払拭するためにspider lily と呼ぶのが好きですが、とりわけ白花のlycoris albiflora は、まさに彼岸(あちらの世界)で咲く花のごとく華麗で神秘的。

a0147281_16192561.jpg
a0147281_16192836.jpg
a0147281_16193060.jpg

一方、一度見たら一生忘れられないような、毒々しさではピカイチの紅いlycoris albiflora も満開です。突然現れて燃えるように咲き、こちらもやっぱり現実離れした花。赤い炎が広がるように田んぼをとり囲み、そばをゆく人の目を釘づけに…。今年も、うちのお嫁さんの御殿場のご実家から新米がすでに届いてますけど、公園のミニ田園も実りの季節を迎えています。家にいても外から金木犀が香る、極楽気分の秋です。

a0147281_16194653.jpg
a0147281_16194227.jpg
a0147281_16195025.jpg
a0147281_16195387.jpg

なのに、極楽気分とは正反対なのがこの世の中の出来事――ロヒンギャ難民の惨状にメキシコ地震、イルマにホゼにマリアと立て続けに被害をもたらしたハリケーン。そして、吐き気がするほどすべての言動に品も知性も雅量もゼロ以下の米国大統領と、かの国の裸の王様の危険な挑発合戦。どちらも一国の指導者になってはいけない人物だというのは一目瞭然ですが、タイミングよく持ちあがったその北朝鮮問題と、みんなとうの昔に自覚している少子高齢化を唐突に持ち出し(世界的不景気のリスクを理由に消費税の増税延期をしたときもそうでした)、「国難突破解散」を高らかに言い放ったニッポンの総理大臣。自己保身解散のための都合のいい理由だと、見え見えでしょ? 待ちに待った素晴らしい季節がやってきたというのに、腹が立つことばかりなのです。


でも、よい週を!


あぶそる~とロンドンもよろしく。



にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ

[PR]
by serendipity_j | 2017-09-26 16:29 | 花 park | Comments(0)
秋がはじまる日の花と味覚

a0147281_20424688.jpg

葉月最後の日。どこを見ても雲ひとつない青空。そして涼風。秋のはじまりを確信しました。垣根にはsweet autumn clematis が咲き乱れ、秋の味覚はとっくの昔に出回っています。たとえば無花果…。

a0147281_20425332.jpg
a0147281_20425616.jpg
夏は、無花果を食べずしては終われない? 毎年、季節の終わりとはじまり訪れを告げる果物を買い、毎年、代り映えしないけれど写真を撮り、味わう、というのが「my 歳時記」になっています。

a0147281_20425914.jpg
a0147281_20430412.jpg
無花果のアップサイドダウン・ケーキを久しぶりに焼きました。でもまず味わったのは、ローズマリーと一緒にオーヴンでローストした無花果。無花果は蜂蜜との相性が絶妙です。香辛料はシナモンを。

a0147281_20430904.jpg
a0147281_20431265.jpg

今年の夏は蒸し暑さ攻めで、ほとほと疲れました。秋の訪れを喜んでいると、台所のライトを新しいのにつけ替えてくれた電気屋さんのお兄さんが、いや、そんな簡単には秋にならないでしょ、と(笑)。

a0147281_20431541.jpg
a0147281_20431925.jpg

本日の焼き菓子 : fig upside-down cake/ roasted figs with honey + rosemary


一昨日は亡父の命日でしたが、きょうは故ダイアナ妃の命日ですね。あの夏、わたしは同じ時期にサラエヴォにいました。例の事故があった日、もしかするとパリにいた可能性もあったもののロンドンに帰っていて、住まいだったケンジントン宮殿まえにできた「花束の海」を見に行きました。ロンドン(英国中?)を包んでいたえもいわれぬあのムード、忘れられません。


振り返ってみれば、1977198719972007、そして2017年と、「7」のつく年は、なぜかわたしの人生で大きなこと(出来事だったり変化だったり決意だったり、または病気)が起こる年回りのようです。とりわけ、その年の夏の記憶はいまでも鮮明。亡母の「家じまい」はようやく終点の手前まできました。2027年(もしまだ健在なら)に、この夏のことを思い出すのでしょうか?


あぶそる~とロンドンもよろしく。


にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ


[PR]
by serendipity_j | 2017-08-31 21:06 | クッキング sweet | Comments(2)
告別式の朝の柏葉紫陽花

a0147281_17214240.jpg

母のお通夜が営まれた晩、「my family」と呼べることを幸せに思う5人で自宅に戻って、母/祖母を偲びました。(母のお見舞いに)美味しい桃のネクターをいただいていたので、ベリーニをつくってみんなで乾杯。それぞれが持ってきてくれたお菓子(東京のヨックモックと横浜のビスカウト)や葡萄をつまみながら、結局は食べ物の話で盛りあがり、横浜組(息子夫婦)が次々とベリーニをこぼして大笑いしました。

a0147281_17215290.jpg
翌朝、午後からの告別式までたっぷり時間があったため、わたし(&早起きに慣れている息子)以外はみな朝寝坊を決めこんでいましたが、わたしは早朝から開いている近くのパン屋さんへ。パンを仕入れた帰り、いつもお花が目を引くお宅の玄関先に「ご自由にどうぞ」と書かれた柏葉紫陽花の入りのバケツが置かれていました。幸運にもまだ2本…。1本とって、窓際でこちらを見ていた猫に思わず、ありがとう、を。

a0147281_17220767.jpg
青空が広がり、空気もさわやかで、気持ちのいい朝でした。母に永遠のお別れをいう哀しい日ではあったものの、気分はどこか晴れやかですらありました。それから子どもたちを起こし、コーヒーを淹れて、簡単な朝食…。わたし個人の家族が「マキシマム」で集まって朝食を食べるのは初めて。こんな日のためにとエクステンションつきのテーブルを買ったというのに、ああ、テーブルを伸ばすのをすっかり忘れてた!
a0147281_17221096.jpg

お母さん!と、ことあるごとに写真に向かって呼びかけているものの、もう返事が返ってこない寂しさを日々味わいながら、母亡きあと、娘としてそして喪主としての仕事をボチボチはじめています。これまでは自分の時間を見つけることが難しく、なかなかできなかった自分の家の用事などと交互に、母の他界にともなう精算やら手続きやらも(いちばん面倒な相続関連の手続きは、とうぶん手をつけたくない感じ…)。
a0147281_17221716.jpg

もっとこうしてあげればよかったのに、とか、ありがとう&ごめんなさいをもっと素直にいうべきだったのに、などという反省は多々あるけれど、ひとりで暮らせなくなった母の世話をしてきたことに後悔はありません。いろいろ不足だったでしょうけど、自分なりに尽くしました。とはいえ、やっぱり後悔するのは、照れくさすぎて、母が生きているあいだにこれを一度も言えなかったことです――お母さん、大好き。


あたたかいお悔みのメッセージを、ありがとうございました!!



little moa の新曲、いい仕上がりです!(と、ちょっと親バカぶり):


あぶそる~とロンドンもよろしく。

にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ


[PR]
by serendipity_j | 2017-06-08 17:51 | ファミリー | Comments(4)
mitsouko

a0147281_22082908.jpg
わたしに法事の(夢の)話をした夜に母の容体が急に悪化し、翌朝訪ねると、ふたたび酸素マスクを着用していました。それでもまだ話もでき、食事もひと口かふた口は口に入り、コーヒーが飲みたい、と言える力も。それから日毎に力がなくなりました。アイスクリームさえ喉をとおらなくなり、声を出せなくなり、見舞客に振っていた手をあげられなくなり、指も動かせなくなり、眼を閉じたままうなずくだけになり、ついには反応できなくなり…。それでも看護師さんが言うように、ひとの声はちゃんと聞こえているようでした。

母は死ぬのかもしれない、という思い半分、今回もまた回復するはず、という思い半々で、朝8時半から夜の9時前まで、毎日ベッドの傍らで過ごしました。もし回復できないのだとしたら、傍らで死を待つだけの時間はなるべく短くしたいという思いが強く、そしてどこかでまだ希望を持っていたため、死期が近い兆候が表れるまでは装置の音しかしないシーンとした個室には移らずに、一般病室の患者さんたちの(かなり面白い)お喋りを母にも聞かせたいと思いました。そうすることでわたし自身、だいぶ気が紛れるからです。

a0147281_22083647.jpg
a0147281_22084429.jpg

急変すれば個室に移し、病院からも連絡が入ることになっているので、お別れはまだまだ、と信じ、帰宅するときには母に「朝一番でくるから待っててね」とかならず声を掛けて病室を出ました。母との会話がなくなり、大半を横に座っているだけの看護が始まってから一週間目の雨の日の朝、雨でバスが遅れ、「遅くなってごめんね」と母の耳元に囁きましたが、骨と皮だけだった細い手足が腎臓の機能が低下しているせいでますますむくんでいた以外は顔色も悪くなく、看護師さんも「大きな変化はありませんでした」と…。


すぐにベッド周りのお掃除が始まり、わたしは看護師さんとお喋りをしながら邪魔にならないよう、ベッド脇を離れて病室の窓から通りを見下ろしていました。すると突然、母の変化に気づいた看護師さんが血圧計を取に病室を離れました。驚いて母の顔を見ると唇の色がその数分まえとは明らかに違っています。一瞬にして駆けつけた数人の看護師さんたちが母のベッドを囲み、「個室に移しますね」と言って手早く準備をするあいだ、わたしは廊下で待っていました。個室に入ったときには、母はすでにこと切れていたようです。

逝きたいのを夜じゅう頑張って、わたしを待っていたのです。わたしの到着を確認して、旅立ったのです。さよならも言わずに…。ペースメーカーが心臓を助けているので心臓は止まらないものの、呼吸するのが見るからに苦しそうな7日間でした。1日でも長く生きていて欲しい、と望む半面、苦しみを解いて、父と兄が待っているところへもう行かせてあげたい、という気持ちも正直ありました。3週間の闘いに、力尽きた母…。通夜に告別式に、母を荼毘にふして初七日の法要と、喪主として目の回る時間がすぎてゆきました。


ときには喧嘩もしたとはいえ、母の望みどおり、母の世話をして最期を看取る、という役割は果たせたと思いますし、母は高齢でしたから兄が他界したときのようなショックはありません。が、辛いのは発作的に襲われる寂しさです。とうとう、ひとりぼっちになってしまったわけだ、と。でも、すっかり大人になった姪と甥がこれまでになく近く感じられるようになった気がします。そしてなにより、東京と横浜から駆けつけてくれた子どもたち、しかも結婚して倍の数の4人になった子どもたちが、しっかり支えてくれました。

a0147281_22090120.jpg
うちにお仏壇はないけれど(いまは義理の姉が住む両親の元の家にあるため)、母の遺影に向かって手を合わせ、コーヒーを供え、たびたび話し掛けています。お母さん、おはよう、お母さん、おやすみなさい…と。わざわざ京都からきてもらわなければならないし、とうぜん無料サービスでもないため、中陰表どおりにお経をあげてもらわないことにお寺のご住職さまはご不満ですが、わたしは仏教徒ではないのだから、わが家に連れてきた母の魂(つまり、わたしの心のなかにいる)の供養は、そういうのでいいのではないでしょうか? 


写真は、香水をつけるようなお洒落さんではなかった母が、珍しく欲しいと言ったのは、自分と同じ名前の香水、ゲランの mitsouko …。大昔、元夫がコンサートに出るためにパリへ行ったさい、母に買ってきてくれました。結局一度も使わないままドレッサーの引き出しに何十年もしまわれたままになっていたのを、わりと最近譲り受け、わたしも引き出しにしまっています(アルコールが飛んでてとても使えない)。それと、母がお見舞いにいただいた白バラです(個室を出たら病室に生の花を飾れないので自宅に持ち帰った次第)。

a0147281_22090607.jpg









p.s.

あす531日、little moa(娘とそのダンナ+kanna で結成)がセカンドアルバムをリリース!!



あぶそる~とロンドンもよろしく。

にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ



[PR]
by serendipity_j | 2017-05-30 22:32 | ファミリー | Comments(4)
今年も、エルダーフラワーの季節

a0147281_23081868.jpg

病気にやられて葉を全部落とした昨年の秋、一度はダメかと思ったエルダーフラワーが、まだ肌寒いころにつぼみをつけたと思ったら、先を急ぐように咲いてしまいました。最初とその次につけた花の塊りがいちばん大きかったものの、母が危なかったときに開き、水をやるのが精いっぱいで、なにかをする余裕どころか愛でる余裕すらありませんでした。


あっという間に枯れてしまったので、だったら、秋にエルダーベリーを見るのもいいかも、と思っていたら、枯れた花はほとんど落ちていました。母の容体がようやく安定してきた今週、残りの花を摘んで冷蔵庫で保存し、きょう、病院を2回往復する合間にシロップをつくりました。とはいえ、花が少なすぎるのでほとんどレモンの香りしかしませんが…。

a0147281_23082274.jpg
a0147281_23082895.jpg

蜂蜜の匂いがする可愛らしい花は、初夏の記憶を運びます。アメリカからやってきた友人とあちこちのガーデンを見て回った英国の初夏。

a0147281_23083241.jpg
a0147281_23083560.jpg
シシングハースト城のガーデンレストランで飲んだ風味つきミネラルウォーターが、おそらく初めて知ったエルダーフラワーの香りだったはず。

a0147281_23083956.jpg
a0147281_23084279.jpg
初夏は、母と京都の植物園を訪れたときの記憶もよみがえります。そういえば、母と行った東寺の弘法さんも大徳寺も初夏だったような…。

a0147281_23084510.jpg
夕食時に母の病室を訪れると、酸素吸引入のチューブがきのう外されたのに、相変らず苦しいと胸をさすり、夕食にしても食べてくれるのは相変らず二口か三口だけ。帰りがけ、入院後ほとんど初めてはっきりした声で喋ったのが、父と兄の法事の段取りについての話でした。もうこれで最後やし、50人ほど呼ぶから、料理店の手配と引き出物をお願いね、と。

年相応に物忘れはひどくなりつつあっても、夢とうつつが交ざった話を母がするのは初めてのことなので、驚くとともに切なくなりました。またもや命を救っていただいたにもかかわらず、生きる気力をすっかり失っている母に腹立たしい気持ちすら感じていたわたしは、母のそんな哀れな姿を初めて目にし、帰りのバスのなかでは涙と鼻が出ずっぱりに…。



あぶそる~とロンドンもよろしく。

にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ


[PR]
by serendipity_j | 2017-05-16 23:30 | クッキング preserve | Comments(0)
神無月のペルシカリア
a0147281_14244415.jpg

歩いていると、どこからともなく香ってくる金木犀。日曜日に確認したときには、まだ花の姿も香りもありませんでしたから、ここ一両日で一斉に開花。
a0147281_1425542.jpg

今朝は母のところから自宅に戻る途中、秋の深まりを実感しながら歩きました。とはいえ、気温だけでなく湿度も高い今日は、秋というより夏の陽気。
a0147281_14252140.jpg

ちゃんと秋の花が咲き、紅葉も柿に始まって桜もすでに色づき始めましたが、草も木も花も、日々異なる寒暖の大きな差に、とまどっていることでしょう。
a0147281_14253929.jpg

暑さに疲れた植物に、とりわけ優しいのがこの季節。雑草も繁茂しています。わけてもいま、子孫を残す営みに旺盛なのがタデ科。水際を見るとびっしり!
a0147281_14255631.jpg

蓼食う虫も好き好きの、あのタデです。地味だけれど、よく見るとどれも可愛い花ばかりで、この秋の薄紅のミゾソバ(persicaria thunbergii)は格別。
a0147281_14261470.jpg

お隣の公園にはほかにも(上から順番に)、細長い葉のシロバナアキノウナギツカミ(persicaria sieboldi?もしかするとナガバノウナゴツカミpersicaria hastato-sagittata かも)、小さな花の形が桜のようなシロバナサクラタデ(persicaria japonica)などが咲いています。以上が、ペルシカリア(persicaria イヌタデ属)。

そして、もともとは園芸用として海を越えた名前に「japanese」のつく秋の花で、米国を覆い尽くす勢いのクズ(japanese arrowroot/ kudzu)同様、英国ではjapanese knotweed と呼ばれてみんなから憎まれているイタドリ(fallopia japonica)もタデ科(poligonaceae)の仲間です。地味な花ですが、わたしは好き。ただし、(ロンドンに住んでいたときにはわたしも駆除に苦労したように)一夜にして2メートルほどに成長し、突然ジャングルが出現しなければ、の話ですが。


あぶそる~とロンドンもよろしく!

にほんブログ村 写真ブログ フォトエッセイへ
[PR]
by serendipity_j | 2016-10-18 14:42 | weed | Comments(0)
| ページトップ |