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adieu
adieu_a0147281_170467.jpg

先週の土曜の朝、兄が他界しました。あと一、二週間、と主治医に告げられてから一週間にならないうちに…。昨年の「余命一年」の宣告以来、病魔との凄まじい闘いに何度も打ち勝ってきたので、今度もまた、家に戻ってくれるような気がしていました。呼吸の止まった十数分前まで看護師さんと話をしていたそうですから、本人も、まだ逝くつもりはなかったのでしょう。

亡くなる前日までそばにいられたので、心残りはありません。最初の数日は、身体を拭いたりお茶を飲ませたりのお手伝いもできたのが、ベッド脇に座って静かに本を読みながら、時折目をあげて呼吸をしていることを確認し、安堵する、そんな時間が、徐々に長くなっていました。それでも、目覚めているときの兄は、身体が動かなくてもいつもどおり。冗談をいい、家族を気遣い…。

金曜日、兄がわたしにいった最後の言葉は「明日は一時半でいいよ」。結局、ひとりで旅立ってしまった兄でしたが、ここ数年、少年野球のコーチをしていたため、日曜日のお通夜には、小学生から大学生までの野球少年を含め、予想もしないほど大勢――400人近く――の方々がきてくださり、淋しくないお別れができました。兄自身もびっくりし、喜んでいたことでしょう。

お通夜での少年たちの列は、延々とつづきました。遺影に向かって手を合わせるいたいけな姿に、涙、涙、また涙。妹として嬉しく、誇らしく、そして兄の偉大さを、初めて知ることに…。子どものころから、何かあるたびに駆けつけてくれ、いつも優しく、誰にでも、人一倍思いやりのあった兄。兄はわたしの支えでした。亡くした悲しさと淋しさは、とても言葉ではいい表せません。

兄の死は、最愛の息子に先立たれた母にとっても、わたしにとっても、これまでの人生でもっとも辛いできごとですが、心のなかに兄はいつもいますし、兄が亡くなったとは、思わないことにします――どこか、すぐには逢えない、遠い外国にでもいるのだと。けれど、この世では、もう二度と逢うことはできません。じゅうにぶんに愛されていた妹から、兄にしばしのお別れを…。

さよなら、お兄ちゃん。

↓you can make my day ;) thank you!

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by serendipity_j | 2010-05-19 17:01 | ファミリー
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